当院では、ご高齢のため、またお体が不自由なために通院ができない患者様に対し、訪問歯科診療を行っています。
ご自分では体を動かせない要介護者の方を歯医者まで連れて行くのは、介護者にとっても大変なこと。訪問歯科では、ご自宅や施設に歯科医師が伺い、医院と変わらない診療をご提供します。
訪問歯科の重要性
介護者の方は、日々さまざまなお世話に追われるため、「お口のケアまで手が回らない」ということもあるのではないでしょうか? しかしお口のケアを怠ると、摂食嚥下(えんげ)障害による誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こしてしまうことがあるため、注意が必要です。
摂食嚥下障害とは?
摂食嚥下障害とは、食べ物や飲み物を、お口からのど、食道、胃へと送り込むことがうまくできなくなる障害です。
摂食嚥下障害の原因
器質的原因 | 食べ物の通路の構造に問題がある。 【関連する病気】口内炎、扁桃炎、咽頭炎、口腔・舌ガン など |
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機能的原因 | 食べ物の通路の動きに問題がある。 【関連する病気】脳腫瘍、パーキンソン病、進行性核上性麻痺 など |
心因的原因 | 摂食異常や嚥下困難を訴えているが、理学的所見や検査上、明らかな異常が見られない場合には、心因的な原因によるものと判断される。 【関連する病気】神経性食欲不振症、異食症、咽頭異常感症 など |
摂食嚥下障害による悪影響
- 摂食嚥下障害が進むと栄養の摂取が難しくなり、栄養失調状態を招くことがあります。体重が著しく減少していないかなどに、注意が必要です。
- 摂食嚥下障害になるとむせやすくなり、水分が不足しがちになります。その結果、脱水症状を引き起こすことがあります。
食べ物と一緒に、お口の中の細菌を誤って飲み込んでしまうことにより、肺炎を起こすことがあります。
- 誤嚥によって食べ物が気道をふさいでしまうと、呼吸困難になって窒息を引き起こすことがあります。
誤嚥性肺炎とは?
誤嚥とは、食べ物を誤って気管に飲み込んでしまうこと。一緒にお口の中の細菌を飲み込んでしまうと、トラブルの原因になります。抵抗力がある若い方ならむせるくらいで済みますが、抵抗力が落ちているご高齢の方の場合、誤嚥が引き金となって肺炎(誤嚥性肺炎)を引き起こしてしまうことがあるのです。
就寝中に起こる可能性がある誤嚥性肺炎は、命にかかわることもあります。これを防ぐには、お口の中の細菌を減らしておくことが大切。お口のケアは、お口の中だけの健康管理にとどまらず、全身の健康管理にもつながる重要なことなのです。
滋賀県草津市の岡崎歯科医院では、医院開業当初の40年以上前から訪問歯科診療を行っており、数多くの実績を有しています。副院長は訪問歯科に特化した歯科医院に勤務していた経験もあり、豊富な技術と知識を持っています。もちろん、訪問歯科に必要な設備を導入してるため、医院で行うのと変わらない診察を心がけております。
訪問診療では、虫歯・歯周病の治療から入れ歯治療まで対応しています。口腔内ケアだけでのご利用もできますので、要介護者の方のお口に気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
訪問歯科では良い思い出があります。バレンタインデーのことです。 とある施設に行ったとき、入居されているあばあちゃんが、満面の笑顔で、『先生!どうぞ!』とチョコレートを差し出してくれました。
施設の人がおっしゃるには、私がくるのを待っていてくれたみたいです。 幸せな気分になった瞬間です。